求人を出しても応募が少ない。そんなとき、面接は会社まで来てもらうもの、と決めつけていませんか。その前提のせいで、遠くに住む人や、小さい子どもがいて長時間家を空けにくい人を、応募の段階で取りこぼしているかもしれません。
人を採りにくい状況は、数字にもはっきり出ています。直近のハローワークの有効求人倍率は1.2倍前後で、働きたい人より求人のほうが多い状態が続いています。応募を待つだけでは集まらない時代に、平日の日中に会社まで来られる人だけを相手にしていたら、母集団はますます小さくなります。オンライン面接を入れるだけで、隣の県の人や、今の仕事を続けながら転職先を探している人にも会えるようになります。
いきなり全部をオンラインにする必要はありません。一次面接だけをオンラインにして、お互いに「話してみよう」と思えたら対面に進む。この組み合わせが現実的です。応募者は移動の負担なく気軽に話を聞け、会社側も短い時間で人となりをつかめます。使う道具も、無料のビデオ会議ツールとスマホかパソコンがあれば十分。特別な投資はいりません。遠方の人にとっては、わざわざ半日かけて来社しなくても話を聞ける安心感が、応募の後押しになります。働きながら転職先を探している人も、昼休みや終業後に時間を取りやすくなります。
オンラインは、ちょっとした不手際で印象が悪くなります。前日までに接続用のURLと、つながらないときの電話番号を相手に送っておく。当日は静かで明るい場所を選び、カメラの高さを目線に合わせる。画面越しは表情が伝わりにくいので、対面よりも少し大きめにうなずく。こうした基本を一枚のメモにまとめておけば、誰が面接担当でも同じように対応できます。
画面越しの面接は、間が空くと気まずく、つい質問が浅くなりがちです。募集する職種と「こういう人に来てほしい」という条件をAIに伝えて、聞くべき質問を一覧で出してもらいましょう。前職での具体的な行動を尋ねる質問や、入社後のすれ違いを防ぐための質問を、あらかじめ並べておけます。面接後の振り返りメモも、話した内容を貼り付けて整理を頼めば短時間で残せます。会う前の不安を減らし、遠くの人材にも会いにいく。その一歩がオンライン面接です。
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_72811.html
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