社員が辞めるとき、本当の理由を会社に正直に伝える人は多くありません。角を立てたくないからです。けれど、辞めた人が抱えていた不満を放っておくと、同じ理由で次の人も辞めていきます。退職者から丁寧に話を聞き、その声を分析して職場を直す。これが離職の連鎖を止める近道です。
厚生労働省の調査では、仕事を辞めた理由として労働条件や人間関係が上位に並びます。これらは一人の問題ではなく、職場の仕組みから生まれていることが少なくありません。
厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/25-2/dl/gaikyou.pdf
退職が決まった人は、これから働き続ける人より本音を話しやすい立場にいます。引き止めるためではなく、今後の改善のために聞きたい。そう伝えると、率直な声が返ってきます。聞き役は直属の上司ではなく、別の担当にするのがコツです。上司には言いにくいことこそ、辞める理由になっているからです。
一人ひとりの退職面談の記録は、そのままでは点の情報にすぎません。AIに渡してためていくと、特定の部署で人間関係の不満が続いている、入社一年目の退職が多いといった共通点が浮かび上がります。感覚ではなく、辞めた人の声というデータで原因をつかめます。
退職者の声だけを頼りにすると、気づいたときにはすでに手遅れということもあります。今働いている人にも、短いアンケートで定期的に本音を聞いておくと、辞める前に手を打てます。辞めた人の声で原因の見当をつけ、在職者の声で今の状態を確かめる。この二つを合わせてAIで見ていくと、職場のどこが弱っているのかが立体的に見えてきます。もうひとつ大事なのは、聞いて終わりにしないことです。退職面談で出た不満のうち、すぐ直せるものは直し、時間がかかるものは見通しを社内に伝える。改善が形になって初めて、辞めた人の声が次に生きてきます。声を集める仕組みと、変える動きはセットで考えてください。
退職を一つの区切りとして前向きにとらえ、辞めた人とも良い関係を保っておけば、いつか戻ってきてくれる出戻りの採用にもつながります。辞め方ひとつが、会社の評判にも響きます。
聞いた声をもとに、ひとつでも職場を変える。それが次に辞めようとしている人を引き止めます。退職を後ろ向きな出来事で終わらせず、職場をよくする材料に変える。辞めた人の本音は、これからの定着のために使える貴重な情報です。
人手不足の悩みはお気軽にご相談ください。
無料相談はこちら →