求人を出して応募を待つあいだ、求職者は別のところを見ています。会社名で検索し、口コミサイトやSNSで評判を確かめてから、応募するかどうかを決めているのです。どれだけ求人票を磨いても、検索で出てきた評判が悪ければ、応募はそこで止まります。会社の評判は、もう一つの求人票です。
中途採用の調査では、求職者の52.21%が口コミサイトで会社の評判を確認していました。さらに、悪い評判を見たときに「気にする」と答えた人は63.22%にのぼります。公式の採用ページには良いことしか書かれていないと分かっているからこそ、第三者の声で本当のところを確かめたいのです。
日本の人事部「中途採用における採用サイト利用実態調査(2024年度版)」https://jinjibu.jp/news/detl/24336/
低い評価を見つけると、つい削除したくなります。でも、口コミサイトの投稿はそう簡単には消せません。それに、悪い声をゼロにしようとするより、そこに何が書かれているかを読み取るほうが役に立ちます。残業が多い、評価の基準が不透明、人間関係がきつい。書かれている不満は、いま働いている社員が感じていることと重なっている場合がほとんどです。つまり口コミは、社外向けの評判であると同時に、社内の課題を映す鏡でもあります。
もし事実と違う、あるいは古い情報が広がっているなら、いまの会社の様子をていねいに発信して上書きしていきます。採用ページに社員のリアルな声を載せる、改善した点を具体的に書く。AIを使って自社の採用ページを作る方法とあわせると、発信の手間を減らせます。
評判を一つずつ手で追うのは大変です。複数の口コミサイトやSNSに散らばった声を集め、AIに「不満として多いのは何か」「褒められている点は何か」を整理させると、傾向がすぐ見えます。良い点は採用の発信に使い、悪い点は職場の改善に回す。批判をただ受け流すのではなく、次の一手の材料に変えるわけです。月に一度ざっと見るだけでも、いま社員が何に不満を持っているか、これから応募しようとする人にどう映っているかが分かります。手間をかけずに自社を外から見る目が手に入ります。
評判づくりに近道はありません。働いている人が「ええ会社や」と思える状態を作れば、その声は自然と外ににじみ出ます。逆に、中身が伴わないまま見栄えだけ整えても、入社後のギャップでまた悪い口コミが増えます。応募者は必ず見ている。その前提で、外に出ている自社の姿を一度きちんと確かめてみてください。
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