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採用戦略

辞めた人は財産。出戻り歓迎のアルムナイ採用をAIで回す

一度辞めた社員を、また採る。少し前なら考えにくかったこの方法が、人手不足のいま広がっています。仕事ぶりも人柄も分かっている相手なので、採用の失敗が起きにくい。教育の手間も少なくて済みます。辞めた人を裏切り者と見るのをやめて、つながり続ける財産と考える。そこから新しい採用ルートが生まれます。

退職者を再び雇うこの方法は、アルムナイ採用と呼ばれます。マイナビの調査では、企業の実施率は40.9%にのぼり、過去に退職した会社へ戻りたいと思ったことがある人は32.9%、退職した会社の人と今も連絡を取っている人は57.5%でした。辞めた人の半数以上は、関係が切れていません。

マイナビキャリアリサーチLab「アルムナイ採用の現状」https://career-research.mynavi.jp/column/20240826_83728/

なぜ中小企業ほど効くのか

大企業ではすでに広がっていて、矢野経済研究所の調査では38.8%の企業がアルムナイ採用を経験しています。ただ、この方法が本当に効くのは、むしろ人を集めにくい中小企業のほうです。求人広告に大きなお金をかけても、応募がゼロという月もあります。一方、元社員なら募集をかけなくても声をかけられます。即戦力で、社内のやり方も分かっている。採用コストはぐっと下がります。

HRpro「リファラル採用・アルムナイ採用支援サービス市場調査(矢野経済研究所)」https://www.hrpro.co.jp/trend_news.php?news_no=3552

退職にもいろいろあります。家庭の事情、他社で経験を積みたかった、当時の人間関係。前向きな理由で辞めた人ほど、戻ってきてくれる可能性は高いです。送り出すときに「またいつでも戻ってきてええよ」と一言伝えておく。これだけで、数年後の採用が一つ増えます。

AIでつながりを切らさない仕組みにする

難しいのは、退職後の関係をどう保つかです。一人ひとりに連絡し続けるのは手間がかかります。ここでAIが役立ちます。退職者の名簿を作り、年に数回の近況連絡や会社のニュースを送る文面をAIに下書きさせる。誰にいつ連絡したかをまとめておけば、声かけのタイミングも逃しません。社員紹介で人を採るリファラル採用の仕組みと一緒に回すと、退職者からの紹介も期待できます。

戻ってきた人を、既存の社員が気持ちよく迎えられるかも大切です。給与や役職の決め方をあいまいにすると、長くいる社員との間に不満が生まれます。再雇用の条件を先に決めておく。出戻りを甘えではなく、選ばれて戻ってきた歓迎すべきことにする。辞めた人とのご縁を切らさない会社は、採用の引き出しを一つ多く持つことになります。

代表 喜連川慎也
喜連川 慎也(きれがわ しんや)
中小企業診断士 / 認定経営革新等支援機関
飲食チェーンで人手不足の店舗を10回立て直し、社内30店舗・社外40社以上の人手不足支援に携わってきました。AIと採用・定着の両面から、御社に最適な打ち手を提案します。代表プロフィールを見る →

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