求人を出して、応募を待つ。これまでの採用はこのやり方が当たり前でした。でも、応募が来ないなら、待っていても始まりません。最近は、企業の側から欲しい人材に直接声をかけるダイレクトリクルーティングを使う会社が増えています。
矢野経済研究所の調査では、ダイレクトリクルーティングの市場規模は2024年度に前年比約19%増の1,275億円に達すると見込まれています。労働力が足りない中で、待ちの採用だけでは人が採れず、企業が自分から動く流れが強まっているのです。
digireka「ダイレクトリクルーティングの市場規模」(矢野経済研究所調査)https://digireka-hr.jp/direct-recruiting-market-size/
とはいえ、スカウトには手間がかかります。一人ひとりのプロフィールを読んで、その人に響く文面を書く。これを応募が来ない合間にやるのは、一人で採用している社長には重い作業です。ここでAIが効いてきます。
まず、スカウト文の作成です。送りたい相手の経歴と、自社の仕事内容をAIに伝えると、その人向けの文面の案を作ってくれます。「あなたのこの経験が、うちのこの仕事で活きる」という一言が入るだけで、返信率は変わります。一から書くより速く、しかも相手に合わせた内容にできます。
文面のパターンも増やせます。同じ職種でも、若手向けと経験者向けでは響く言葉が違います。AIに何パターンか作らせて、相手によって使い分ける。これも手作業では時間がかかるところです。
送るタイミングも整えられます。いつ送れば読まれやすいか、返事がないとき何日空けてもう一度連絡するか。文面と一緒にAIに提案させておけば、闇雲に送るより反応を取りやすくなります。
面接の準備にも使えます。スカウトで来てくれた人は、応募者と違って自社をよく知らない状態で面接に来ます。だからこそ、何を聞くか、何を伝えるかが大事です。相手の経歴をAIに渡して、確認したい質問と、自社の魅力を伝えるポイントを整理させる。準備された状態で面接に臨めます。
注意したいのは、AIに任せきりにしないことです。AIが作った文面をそのまま送ると、どこか機械的で、相手にも伝わります。最後は自分の言葉で一文を足す。「実は同じ地域の出身で」といった、その人にしか書けない一言があると、ぐっと印象が変わります。
待っているだけでは人は来ない時代です。自分から動く採用に切り替えるとき、文面づくりと準備の手間をAIに任せれば、一人でも続けられます。攻めの採用は、もう大企業だけのものではありません。
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