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定着戦略

人が採れないなら視野を広げる。AIで外国人材の受け入れと定着を支える

日本人だけで人を集めようとすると、もう限界がきている業種があります。建設、製造、宿泊、飲食、介護。こうした現場では、外国人材なしに回らない会社が増えています。

厚生労働省の集計では、日本で働く外国人は2024年10月末で230万2587人となり、過去最多を更新しました。前年から12.4%増え、外国人を雇う事業所は34万か所を超えています。産業別では製造業が約59万人と最も多く、建設業や宿泊・飲食サービス業でも大きく伸びています。人手不足の現場ほど、外国人材に頼る流れが進んでいるのです。

nippon.com「日本の外国人労働者230万人 過去最多」(厚生労働省「外国人雇用状況」)https://www.nippon.com/ja/japan-data/h02312/

ただ、外国人を雇うとなると、言葉の壁が立ちはだかります。指示が伝わらない、マニュアルが読めない、相談したくてもできない。せっかく来てもらっても、ここでつまずくと早く辞められてしまいます。この壁を低くするのに、AIが使えます。

翻訳から教育まで、AIが言葉の壁を下げる

まず、翻訳です。日本語の作業マニュアルや就業規則を、AIに頼んでその人の母語に訳す。専門の翻訳業者に頼むより、はるかに安く速くできます。完璧でなくても、母語で読めるだけで理解度はぐっと上がります。特に就業規則のように、後でもめやすい大事な書類こそ、母語で渡しておく価値があります。

日々のやりとりにも使えます。スマホの翻訳アプリやAIを介して、現場の指示や注意点を、その場でお互いの言葉に変える。「危ない」「ここを直して」といった大事なことを、誤解なく伝えられます。

教育の場面でも役立ちます。作業手順をAIに渡し、やさしい日本語と母語の両方で書いた手順書を作る。難しい言い回しを避けたやさしい日本語は、外国人材だけでなく、若手やパートにとっても分かりやすいものになります。採用の入口でも同じことが言えます。募集の案内をやさしい日本語と母語で用意しておけば、応募の段階から仕事の中身が伝わり、来てから「思っていたのと違う」となる行き違いを減らせます。

言葉の次は関係づくり

気をつけたいのは、AIを言葉の橋渡しに使っても、人と人の関係づくりは省けないことです。困っていないか声をかける、文化や習慣の違いを頭ごなしに否定しない。こうした基本があってこそ、外国人材は長く働いてくれます。AIは、言葉の負担を減らして、その関係づくりに時間を回すための手段です。

国際的な人材の取り合いは、年々激しくなっています。来てくれた人に長く活躍してもらえるかどうかが、これからの会社の力を左右します。言葉の壁をAIで下げて、受け入れと定着の両方を整える。それが、人手不足の現場が選べる現実的な一手です。

代表 喜連川慎也
喜連川 慎也(きれがわ しんや)
中小企業診断士 / 認定経営革新等支援機関
飲食チェーンで人手不足の店舗を10回立て直し、社内30店舗・社外40社以上の人手不足支援に携わってきました。AIと採用・定着の両面から、御社に最適な打ち手を提案します。代表プロフィールを見る →

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