「うちの給料、世間と比べて高いのか低いのか分からない」。相場を知らないまま求人を出すと、低すぎて応募が来なかったり、逆に出しすぎて利益を圧迫したりします。条件を決める前に相場をつかむ方法を考えます。
求職者は、複数の求人を見比べてから応募します。同じような仕事で、隣の会社のほうが給料が高ければ、そちらに流れるのは自然なことです。自社の条件が相場とずれていると気づかないまま募集を続けると、いつまでも応募が集まりません。応募が来ない原因を、仕事内容や会社の知名度のせいだと思い込んで、肝心の給料がずれていることに気づかない。そんなことも起こります。かといって、よく分からないまま高い金額を出せば、人件費が重くのしかかります。今いる社員の給料とのバランスも崩れます。だからこそ、まず相場という物差しを持つことが大切です。
給料の相場は、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」などで、職種や地域、年齢ごとの平均額を調べられます。公的な統計なので、信頼できる物差しになります。生成AIに「この職種の、この地域のおおよその給与水準と、調べ方を教えて」と聞けば、見るべきデータや探し方を整理してくれます。求人サイトに載っている同業他社の募集を集めて、AIに傾向をまとめさせるのも、生きた相場感をつかむのに役立ちます。
相場を調べると、大手と同じ金額では戦えない現実が見えることもあります。ただ、求職者は給料だけで会社を選ぶわけではありません。残業の少なさ、休みの取りやすさ、通勤のしやすさ、人間関係。お金以外の魅力を求人で具体的に伝えれば、相場と同じ給料でも選ばれる会社になれます。自社の良さをAIに整理させて、求人票の言葉に落とし込むと、条件面の弱さを補えます。
大事なのは、相場という根拠を持ったうえで、自社の体力に合わせて条件を決めることです。なんとなくの金額ではなく、データにもとづいて決めた条件なら、社内でも説明しやすく、応募者にも自信を持って提示できます。相場より少し高めに設定して採用力を上げるのか、相場並みにして他の魅力で勝負するのか。方針を決める判断材料にもなります。まずは、いま募集している、あるいはこれから募集したい職種の相場を、公的な統計で一度確認してみてください。そのうえで、自社ならではの魅力をどう伝えるかを考えていきましょう。相場を知ることは、求人だけでなく、今いる社員の給料を見直すきっかけにもなります。
出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html
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