あの応募者にはいつ返信したか、面接の日程はどうなっているか。情報がメールや手書きのメモに散らばっていて、探すだけで時間がかかる。この管理の甘さが、対応の遅れを生み、来てくれるはずだった人を逃しています。
応募者とのやり取りは、思った以上に多くの情報を含みます。応募の経路、連絡先、面接の日程、評価のメモ、合否の連絡。これらがメール、電話のメモ、紙の履歴書にバラバラに置かれていると、いまどの応募者がどの段階にいるのか、全体が見えなくなります。返信を忘れたり、面接の日程連絡が遅れたりすれば、応募者は別の会社に決めてしまいます。せっかくの応募を、管理の手間で取りこぼすのはもったいないことです。採用の担当が一人だけの会社では、その人の記憶頼みになりやすく、引き継ぎもしにくくなります。
高価なシステムをいきなり入れる必要はありません。まずは表計算ソフトで、応募者の名前、応募日、いまの状況、次にやること、といった項目を並べた一覧を作るだけでも、状況が一気に見えるようになります。誰がどの段階で止まっているかが一目で分かれば、対応の抜けが減ります。複数人で採用に関わる場合は、この一覧を共有しておくと、担当者の間で情報がそろい、二重連絡やお見合いも防げます。項目を増やしすぎず、ひと目で状況が分かる範囲にとどめるのがこつです。
応募者の数が多く、表計算では追いきれなくなってきたら、採用管理に特化したツールを検討する段階です。応募の受付から日程の調整、連絡のやり取りまでを一か所でまとめて扱えるものがあります。無料で使える範囲があるサービスもあるので、まずは小さく試してみるとよいです。大事なのは、自社の応募者数や採用の頻度に合った道具を選ぶことです。立派すぎる仕組みは、かえって使われずに終わります。乗り換える際も、これまで一覧で管理してきた経験があれば、必要な項目が分かっているのでスムーズです。
応募者にとって、連絡の速さや丁寧さは、その会社で働く姿を想像する材料になります。情報がまとまっていて対応が速い会社は、それだけで好印象を与えます。有効求人倍率が高く、人の取り合いが続くいま、この差は小さくありません。まずは、いまの応募者対応のどこに時間がかかっているかを書き出し、一覧表を作るところから始めてみてください。
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年4月分)について」https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_73416.html
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