まじめで頑張り屋の人ほど、無理を重ねて心の不調で休むことがあります。少人数の職場では一人欠けるだけで大きく、つい焦ってしまいがちです。けれど、戻ってきてもらうまでの関わり方しだいで、その後は大きく変わります。
心の不調は、ある日突然ではなく、少しずつ表れます。遅刻や欠勤が増える、ミスが目立つ、口数が減る、表情が暗くなる。こうした変化に早めに気づき、責めるのではなく「最近どう」と声をかける。それだけで、本人が一人で抱え込まずにすみます。厚生労働省は働く人と職場向けに「こころの耳」というサイトを設けていて、気づきのポイントや相談先がまとまっています。
休職に入ったら、まずはしっかり休んでもらうことが回復の土台です。心配のあまり頻繁に連絡すると、かえって本人の負担になります。連絡の窓口を一人に決め、頻度や方法をあらかじめ本人と相談しておくと、お互いに気をつかいすぎずにすみます。「いつ戻れそうか」を急いで尋ねるより、「困っていることはないか」を静かに確かめる姿勢が安心につながります。回復のペースは人それぞれで、急かして良いことはありません。
職場復帰には、国が示した進め方があります。厚生労働省の「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」では、主治医の判断を確認し、短時間勤務などで徐々に体を慣らし、産業医や専門家とも連携しながら戻る流れが示されています。いきなり元の量の仕事に戻すのではなく、段階を踏む。これが再発を防ぐうえで大切です。自己流で判断せず、医療や専門家の意見を仰ぎましょう。
無事に復帰しても、原因になった働き方がそのままなら、また同じことが起きかねません。仕事の量が一人に偏っていなかったか、相談しにくい雰囲気がなかったか。職場の側を見直すことが、本人にとっても周りにとっても支えになります。休んだ人を特別扱いも腫れ物扱いもせず、ふつうに迎える空気をつくる。それが、安心して長く働ける職場につながります。なお、この記事は一般的な進め方の紹介です。実際の対応は、産業医や専門の相談窓口とも連携して進めてください。
出典:厚生労働省「こころの耳」https://kokoro.mhlw.go.jp/
出典:職場のあんぜんサイト「職場復帰支援」https://anzeninfo.mhlw.go.jp/yougo/yougo84_1.html
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